地域ビジネスにおけるインターネットの活用法
地域ビジネスでインターネット活用の場面が増加中
これまで営業エリアが地元に限定される地域においては、インターネットの活用の重要性はあまり認識されてきませんでした。
例えば九州地域で営業展開する企業にとって、北海道や青森からの問い合わせや相談に応じることは直接的には売上に貢献しないからです。
しかし、近年ではインターネットが電話と同じように普及し、タウンページを開くような感覚で企業サイトにアクセスするお客様は普通になってきています。
最近の検索エンジンでは、ユーザーのスマホ位置情報から、自分のいる地元情報に最適化された検索結果や広告が提示されるようになってきています。
この結果、地産地消、地元の人しか用事がないような会社でも、インターネットのホームページを活用したマーケティングへの取り組みは必要とされてきています。
また、企業サイトも単なる商品広告のカタログのようなものではなく、お客様のお問い合わせに迅速に答え、継続してコンタクトを取っていけるような仕組みが求められるようになってきました。
こうした動きに伴い、これまで全国展開をする大手企業が行ってきたようなツイッターやフェイスブック、LINEなどのソーシャルネットワークサービス(SNS)を活用する企業が増えています。
また、自社サイトやニュースレター発行などのオウンドメディア(検索サイトやポータルサイトへの広告宣伝出稿だけでなく自社で宣伝媒体、顧客管理システムを持つこと)にも注目が集まっています。
地方営業におけるマーケティングの重要性
営業力の強さを式で表すと、以下のようなものになります。
営業力=マーケティング×セールス=集客力(見込み客集め)×販売力(営業・クロージング)
ここで「マーケティング」「集客力」とは、マーケティング、広告宣伝など企業や商品のブランドイメージを広く浸透させることで、見込み客を広く獲得していく活動を指します。
また、「セールス」「販売力」とは、現場の営業マンがお客様に商品を説明したり説得したりする販売技術を意味します。
つまり大企業のSNSやオウンドメディアは、ネット上でのマーケティング見込み客のお客様をできるだけたくさん集め、実際に購入する段階まで育て上げるツールです。
具体的には下記のようなメディアやツールです。
マーケティングツールとしてのインターネット
・会社案内としてのホームページ
・情報発信機能としてのブログ
・顧客との関係を構築するニュースレターや小冊子
・見込み客を育て上げていくカスタマーリレーションマーケティングシステム(CRM、顧客データベース)
こうしたツールへの取り組みは大企業が先行しており、地方企業は営業マン個人の魅力や地元での人脈を駆使した取り組みがまだまだ主流となっているのが現状です。
もちろん地域営業において、営業マン個人の魅力や人脈は販売活動に欠かせない条件であり、会社の財産です。
しかしここで大切なことは、営業マン個人の魅力や人脈を100%、120%活用していくためにも、インターネットを使った見込み客集めが有効であり、欠かせない手段になってきているということなのです。
地域のウェブサイト活用は、営業マンの集客道具であるべき
ではSNSやオウンドメディアを使った営業とは、どういったものなのか、その流れを簡単に見てみましょう。
インターネットを活用した営業の流れ
1.ツイッターやフェイスブックで見込み客と交流し自社サイトに集客する
↓
2.ウェブサイトでは商品情報だけではなく、商品に対する思いや自分たちだけのこだわりの情報発信をする
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3.小冊子やニュースレターを申し込んでもらったり、必要に応じて営業マンが実際に会ってフォロー、アプローチをする
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4.見込み客をデータベースで管理し、継続的なアプローチで育てていくことで最終的に購入へと導く
地域の営業マンの営業力を最大限引き出すために、こうしたインターネットを使ったマーケティング、集客活動は大変有効な手段だといえるでしょう。
単に営業車を走らせ顧客先を周って仕事をとってくる、といったスタイルとは別のチャンネルを持つことがますます重要になってきています。
次に、こうしたネット活用時代に、見込み客を顧客に育てる流れを見てみましょう。
>>地域営業でマーケティングとセールスの違いを意識する重要性